プロダクトのUIサウンドデザイン入門 for UX - ui sound for ux

2.メッセージの表現

「音程(高さの差)」を使ったメッセージ表現

高さの違う2つの音を並べた2ピッチパターンはUIサウンドにとても使いやすい特徴です。音程(高さの差)がもたらす印象をメッセージの表現に利用する方法です。

「ドミソ」は明るい感じ、「ドミ♭ソ」となると暗い感じ、というのは一般的に感じられる印象ですが、音の高さが2つ以上連なるとそこに何らかの印象が生じます。2つの音の高さの差がどんな印象を与えるか、どんな意味を感じさせるかについて調べたところ(※1、2)、意味を伝えるのに有効なピッチ差は以下のものでした。

決定音

  1. 下行の長3度
  2. 下行の完全5度

エラー音

  1. 上行の短2度
  2. 上行の短3度

注意音

  1. 上行の長7度
  2. 上行の短6度

なお、順調(決定、終了)と感じられるものには下行パターンが,不調/停滞(警告、注意、確認、エラー)と感じられるものには上行パターンが多い傾向も見られました。
また上の表の音程ほど確定的ではありませんが下の表に示す音程も利用することができるでしょう。

※1
和氣, 西川:ピッチ差を利用するサイン音の印象評価~インタフェースサウンドのデザインガイドラインへ向けて~, ヒューマンインタフェース学会研究報告集,Vol.11, No.1, pp31-34, 2009

※2
和氣, 西川:ピッチ差を利用するサイン音の印象評価(その2)~インタフェースサウンドガイドラインの策定へ向けて~, ヒューマン インタフェース学会研究報告集, Vol.12, No.1, 2010