プロダクトのUIサウンドデザイン入門 for UX - ui sound for ux

1.一そろいのサウンドデザイン

サウンドのデザイン要素

音のどんな要素を利用してUIサウンドをデザインするか。

Blattnerは基本的な音響要素として、高さ、音色、(発音の)時間パターン,大きさ,方向,の5つを挙げましたが(※1)、筆者は、UIサウンドのデザインでは、「音程(高さの差)」「時間パターン」「音色」が使いやすいと思っています。「音程(高さの差)」とは要するに、「ドミ」なのか「ソド」なのかということ。「時間パターン」とは「ピピピ」なのか「ピピー」なのかということです。

一つの方法として、「音程(高さの差)」と「時間パターン」で、各々のサウンドを識別しやすくすると共にメッセージを表現し、「音色」でサウンドセットの統一感を出すと共にプロダクトのイメージを表現する。この戦略が比較的使いやすいと考えています。

ところで少し脱線しますが「音色」について。サウンドデザイナーや音楽家は「音色」を自在に使って表現活動を行いますが、「音色」は物理的にはとても扱いが難しい対象です。JISにおいて「音色は、主として音の波形に依存するが、音圧、音の時間変化にも関係する」と記述されており、物理量との対応関係が相当に複雑です。例えば考えられる物理量は、周波数スペクトル(パワースペクトル、位相スペクトル)、立ち上がり(音の成長過程)、減衰特性、定常部の変動、成分音の調波、非周波関係、ノイズ成分の有無など多岐にわたります。色の三原色のようなものが音色にもあって、三要素程度で全ての音色が表現できるならば扱いやすいのですが・・・。音色に関してのデザイン根拠等が必要な場合は以下の文献(※2)に詳しいので参考にしてください。

※1
M.M.Blattner, A.L.Papp III, E.P.Glinert, “”Sonic enhancement of two-dimensional graphics displays,”” in Auditory display -Sonification, audification, and auditory interfaces, ed.G.Kramer, pp447-470, Addison-Wesley Publishing Company, Santa Fe, 1994.

※2
岩宮他:音色の感性学(岩宮眞一郎著)、コロナ社、2010